モネが愛したジヴェルニーの庭園。作品世界に入り込む

印象派の巨匠クロード・モネ。彼が43年間を過ごしたジヴェルニーの邸宅と庭園が公開され、今は美術愛好家たちのための巡礼地になっています。なかでも傑作『睡蓮』の世界を実際に体験できる庭園は最大の見どころ。なんとこの庭自体、庭師でもあったモネが彼の絵のために育てた作品なのです!
庭園に今も残る、しだれ柳が蓮池の水面にかかる姿はまさに『睡蓮』そのもの。この庭を散歩していると、光の移り変わりや水面の反射を感じる場面に幾度も出会い、印象派の世界に迷い込んでしまったような錯覚に陥ることでしょう。
モネになった気分で庭の風景をスケッチしたら、かけがえのない旅の思い出になりそう。

モネの庭園から垣間見える絵画の世界と
その影に隠れるJAPONを探せ!

日本美術にも強い関心を持っていたモネ。庭をよく見てみれば太鼓橋がかかっていたりして、私たちにも親しみのある風景に出会えるかもしれません。
また、邸宅の中には葛飾北斎、安藤広重、喜多川歌麿らの作品が壁に掛けられていたりもして……。そんな場面を目の当たりにすると、日本人としてほんの少し誇らしげな気持ちになることでしょう。
モネの邸宅から徒歩5分の場所にある『ジヴェルニー印象派美術館』では、2016年4月16日~9月26日まで「ノルマンディー印象派フェスティバル」の一環として、モネとカイユボットの作品展「グスタヴ・カイユボット、画家そして庭師」展を鑑賞することができます。

写真提供:© Fondation Claude Monet, © Thierry Houyel, © Pierre Jeanson