芸術の大家たちが恋に落ちたエトルタの絶景

イギリス海峡に面したエトルタは断崖で有名な人気の観光地です。とくに文豪モーパッサンが「象の鼻」と呼んだアヴァルの断崖は必見で、断崖の上にある遊歩道からは左側にマンヌポルトの巨大なアーチ、中央にエトルタの針、右側にアモンの断崖を見渡すパノラマが広がり、日差しや海の変化で刻々と表情を変える姿は目が離せません。
ちなみに高さ51mのとがった岩が海面にそびえたつエトルタの針は、小説『奇岩城』の主人公、アルセーヌ・ルパンと共に有名になりました。
街には作者モーリス・ルブランが暮らした「アルセーヌ・ルパンの館」があり、ルパンが盗んだお宝や身に付けたマントを展示しています。

多くの芸術家の魂を揺さぶった
ダイナミックな『奇岩城』の世界

自然の奇跡と呼ばれた断崖はアーティストたちを刺激し、クールベ、ブーダン、モネ、マティスなどの画家たち、そして作曲家オッフェンバックも、ここをテーマに作品を残しました。この壮大な自然美に芸術家たちは魅せられたのでしょう。
一方、エトルタの海岸は19世紀から海水浴客でにぎわうようになりました。断崖の上にはゴルフ場や別荘地が立ち並び、スポーツをアクティブに楽しめる観光地という一面もあります。
また、海が近いことから新鮮な魚介類を使った料理も楽しめます。

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